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日曜日・祝日・12月30日~1月3日
当院では2014年より非常勤の乳腺専門医による乳腺外来を設置し乳がんの診断・治療を行ってきました。2019年度から乳腺専門の常勤医が着任し、これまで以上に外来と入院を一体化した総合的な乳がんをはじめとする乳腺疾患の検査・診断・治療を開始し、初年度から多くの患者さまに受診をいただいております。
検査や診断は的確正確かつ迅速に行います。画像検査は当日に行い結果の説明までさせて頂いております。平日に来院が困難な方は土曜日の外来も平日と同等の検査を行っておりますので受診下さい。
検査の結果、乳がんの治療が必要な方には、出来る限り普段の生活やお仕事を維持した上で最大限の治療効果が得られるよう、治療の目的や方法を治療後の生活設計まで考慮しつつ、丁寧にじっくりとご相談させて頂き方針を決定していく方針です。
このような方は次回の検診を待たずに乳腺外来をご受診下さい。
受診指示や自覚症状がない方は検診(自費)となりますので当院健診センターにご相談下さい。
乳がん治療は早期がんであっても、手術・薬物・放射線を組み合わせた集学的治療を要します。従って、ガイドラインやエビデンス(科学的根拠)を軸に、患者さんおひとりおひとりの状況に応じた治療を組み立ててゆきます。
■手術治療
乳房は身体の表面に存在する臓器ですから手術を行うと身体のラインが変化します。画像診断による温存手術における切除範囲の最適化や形成外科との連携での再建術といった術式の工夫と、補正下着や装具などのアピアランスケアを組み合わせ、術後の生活のご不安を少しでも解消できるよう取り組んでいます。
術後の腕のリンパ浮腫の回避も術後の生活にとって重要な事と考えています。そのために、リンパ節を取り過ぎる手術を回避するための手段がセンチネルリンパ節生検です。当院では赤外線カメラを用いた蛍光色素法という方法で、視覚的に標的リンパ節を発見し摘出します。摘出したリンパ節はそのまま手術中にリンパ節転移の有無を確認する(術中迅速病理診断)ことで、過不足ないリンパ節切除範囲の判断が可能です。
非浸潤がんといった転移の可能性が極めて低いと考えられる方には、センチネルリンパ節生検自体の省略(脇の下のリンパ節を全く切除しない)もご提案しています。
一方、診断時にリンパ節転移がある方は、周囲の組織を含めてリンパ節を広めに切除する(腋窩リンパ節郭清)が必要です。そのような方でも術後の腕のリンパ浮腫をなるべく軽くする事は大切で、画像診断をもとに切除範囲を適正化したり、手術時に腕からのリンパ管を視覚的に確認し損傷を出来る限り避けたり、超音波凝固切開装置を用いて術後の液だまりからの回復を早める工夫等を行い、術後2日目から腕の運動リハビリを行っております。
■薬物治療
腫瘍の性質(サブタイプ)と臨床病期を充分に検討した上で手術前後の治療に化学療法が必要と判断された方には、術前化学療法をお勧めしています。腫瘍の縮小から化学療法の効果が確認できることだけでなく、乳房温存手術の可能性が向上します。
術前化学療法は方針決定後すぐに通院での治療が開始できますので、育児や仕事等でご多忙の方にとって、通院での治療を行いながら入院手術のスケジュールを調整する事で、治療開始までの期間を短縮し治療期間を短縮できるメリットがあります。また、通院での化学療法に不安な方には入院でも行っております。 内分泌反応性がある比較的早期の乳癌で、化学療法の必要性に迷うような方には、腫瘍のゲノム診断(Oncotype Dx)を行い参考にすることが可能です。
■入院治療
手術は入院いただき全身麻酔で行います。入院治療はクリニカルパス(治療予定表)を用いて安全で質の高い治療のご提供に努めます。当院のクリニカルパスでは、手術の前日にご入院いただき、部分切除(温存手術)の方は術後2から4日で退院可能です(ほとんどの方が術後2日で退院されています)。全摘や脇の下のリンパ節の切除を行いドレーン(管)が入った方は術後5から8日で退院可能です。手術後数時間でトイレへの歩行が可能ですので、尿管の留置は行っておりません。術日に軽食ですが夕食をとることが可能です。点滴は手術当日のみです。術後1から2日目より、シャワー浴が可能で、腕の運動リハビリも開始します。術後早期から生活動作をしていただくことにより、退院後の生活へのご不安の低減に努めています。創の抜糸はありません。
乳癌学会乳腺専門医が月曜日・水曜日・金曜日・土曜日に外来を行なっております。上記曜日でも研修や学会等で休診とさせていただく場合がございますのでご注意下さい。手術は月曜日・金曜日の午前に行っています。乳腺の針生検は外来日に随時行っています。
検診等の結果で受診の方は紹介状(診療情報提供書)や検診の結果票、画像のコピーなどを可能でしたらご持参下さい。当院検診からの方は院内で画像参照できますので画像コピーは不要です。
外来は予約制ですが、精密検査を勧められたなど症状がありお急ぎの方は予約なしでお越しいただけます。
『予約なし外来受付』水曜日・土曜日
ただし予約の方が優先となりますのでお待ちいただきますことをご了承ください。
知ろう!学ぼう!考えよう!乳がんのこと ~検診と診断編~
講師:外科・乳腺外科副部長 大地 哲也
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
乳腺悪性腫瘍手術 | 66 | 53 | 79 | |
乳房温存部分切除術 | 45 | 39 | 59 | |
胸筋温存乳房切除術 | 21 | 9 | 17 | |
その他悪性腫瘍手術 | 5 | 3 | ||
乳腺良性腫瘍手術 | 10 | 9 | 6 | |
摘出術 | 10 | 9 | 6 | |
総計 | 76 | 62 | 85 |
大地 哲也
おおち てつや
役職 | 副院長 兼 乳腺外科部長 |
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専門分野 | 乳がんの診断(針生検)治療(手術 薬物療法 緩和的療法) |
所属学会・資格 |
日本乳癌学会認定医・専門医・指導医、評議員 PEACE PROJECT 緩和ケア研修会 終了 |
メッセージ | 2014年から非常勤として乳腺専門外来を担当させていただきましたが、2019年4月から常勤医として引き続き乳腺の専門的治療を担当させて頂く事となりました。 乳がんは毎年9万人が罹患する女性がもっともかかりやすいがんです。家事や子育てやお仕事で活躍中である40歳から50歳代の女性に多いがんである一方、早期乳がんの10年生存率は90%を超えています。乳がん治療は以前の拡大手術の時代から、がんの性質に合わせた過不足ない治療に発展してきました。今後は過不足ないだけでなく、日常生活をなるべく犠牲にしない治療を組み立てる事が重要になってきます。 前任の大学病院では2004年から一貫して乳腺外科医として、がんセンター部門の外来化学療法の立ち上げを皮切りに乳がんチーム医療を構築に参加したり、形成外科と共同でオンコプラスティックサージャリー(根治性を維持しながらなるべく乳房形態を失わない手術方法)を導入したり、若年の方の妊容性温存(乳がん治療の薬物療法によって失われてしまう妊娠する能力を薬物療法前に温存すること)に取り組んだりして来ました。これらは全て、治療後の日常生活をなるべく犠牲にしないための取り組みでもあります。当院でも様々な施設と連携する事でこれらの取り組みを継続しております。 |
島田 杏子
しまだ きょうこ
役職 | 医長 |
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専門分野 | 乳がんの診断(針生検)治療(手術 薬物療法 緩和的療法) |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 第1・3・5太田郁子 第2・4島田杏子 |
島田杏子 | 大地哲也 | - | - |
大地哲也 島田杏子 |
午後 |
太田郁子 |
島田杏子 | 大地哲也 | - |
大地哲也 |
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伊藤一希 |
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専門外来
病棟紹介