薬剤部のご案内
薬剤部では、24時間・365日薬剤師が勤務しており、いつでも気軽にご相談いただける体制をとっています。
お薬が、正しく、安全に提供できるようサポートしていきます。
薬剤部職員数 |
薬剤師:15名 事務:4名 |
薬剤師出身大学 |
昭和大学、慶応義塾大学、昭和薬科大学、星薬科大学、横浜薬科大学、明治薬科大学、帝京大学 |
資格認定取得状況 |
抗菌化学療法認定薬剤師 2名 栄養サポートチーム専門療法士 2名 認定実務実習指導薬剤師 4名 |
(2024年4月現在)
主な業務内容
①調剤業務
入院調剤を中心に行っています。
外来では、平成15年より院外処方箋を発行し、外来患者様のお薬については、院外の調剤薬局へと移行しました。(夜間救急については、院内で対応しています。)
処方監査
- 全ての処方箋は薬歴に基づき、重複投与、投与禁忌、相互作用、アレルギー、副作用、検査値などの情報から、適切な内容であるかを確認します。
- 必要に応じて処方医に確認してから調剤を行います。
調剤
- 処方監査を終えた処方箋の内容について、お薬を取りそろえます。
- 入院中の内服薬は、院内内規に従い、錠剤分包機で一包化します。
- 一包化することで、患者氏名の確認や用法(服用のタイミング)を確認することができ、1回に服用するお薬をわかりやすく管理することができます。
- 取りそろえられたお薬は、取りそろえに携わらなかった薬剤師により監査が行われ、複数の薬剤師によるチェックを行っています。
持参薬の確認
- 普段服用されているお薬や、使用しているお薬について、全て薬剤師が確認し、持参薬報告書を作成しています。
- 持参薬報告書では、持参されたお薬の内容だけでなく、当院採用薬の有無などの情報提供も行っています。
- 入院中に服用又は使用するお薬については、持参薬処方箋として発行され、必要に応じて再調剤します。
②点滴業務
処方監査
- 全ての注射箋は薬歴に基づき、重複投与、投与禁忌、相互作用、アレルギー、副作用、検査値などの情報から、適切な内容であるかを確認します。
また、混合するお薬の配合変化や、お薬の特徴によって使用期間などの確認をします。
- 必要に応じて処方医に確認してから調剤を行います。
調剤
- 処方監査を終えた注射箋の内容について、お薬を取りそろえます。
- アンプルピッカーを用いて、患者毎、一施用毎に取りそろえます。
無菌調製
- 中心静脈から投与されるお薬については、クリーンベンチ内の清潔な環境下で調製します。
抗がん剤の調製
- 化学療法当日の患者様の体調を確認し、実施確定の連絡を受けた時点で調製を開始します。
- 安全キャビネット内で閉鎖式デバイスを用いて、調製者の作業暴露を防止する体制をとりながら調製を行っています。
③病棟業務
全ての病棟に担当薬剤師を配置して、安全で適正な薬物治療の提供ができるよう、サポートしています。
また、患者様のお薬に対する不安や疑問が軽減され、安心して薬物治療を受けていただけるよう努めています。
配薬業務
- 内服薬や外用薬について、配薬カートへのセッティングを行います。
- 院内で処方されたものだけでなく、持参されたお薬についてもセッティングを行います。
血中薬物濃度モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring ; TDM)
- お薬の中には、治療血中濃度の範囲が狭く、副作用発現域とが近いもの、個人(個体)差が大きいもの、血中薬物濃度と薬効・副作用の発現に相関があり、血中薬物濃度依存により生じる副作用が重篤なものがあります。
これらについては、血中薬物濃度を測定し、使用量に注意する必要があります。
- 当院では、抗MRSA薬について、薬剤師より適正量の処方提案を行っています。
- また、血中薬物濃度を測定するための採血指示についてもサポートしています。
服薬説明
- 患者様のベットサイドで、薬品名称、効能効果、用法・用量、注意すべき副作用の症状などのお薬説明を行います。
- 入院中の治療方針などの情報を多職種で共有しながら、内服・外用薬はもちろん、注射薬についても説明を行います。
退院時のお薬説明
- 退院後、お薬の管理をされる方がわかりやすいようにして、お薬をお渡ししています。
- 注意が必要なお薬がある場合には、後から確認ができるように、文書を作成してお渡ししています。
また、お薬手帳の交付を積極的に行い、お薬手帳の普及に貢献しています。
更に、退院後初めて保険調剤薬局で入院中の薬歴が確認できるように薬歴管理表の交付をしています。
- お薬手帳の積極的な交付及び薬歴管理表の交付により、退院後においても入院中の薬物療法の情報を理解した上で服薬指導を実施していただけるよう取り組んでいます。
④医薬品管理業務
- 院内の採用薬は、薬事審議委員会を通して結審されます。
- 採用情報、添付文書の改訂、包装変更などは、DI速報として月に2回発行しています。
- 院内のお薬は全て、定期的に期限の確認や棚卸(在庫状況の確認)を行っています。
⑤委員会及びチーム医療への参画
医療安全、院内感染(ICT・AST)、緩和ケアチーム(PCT)、栄養サポートチーム(NST)、コンチネンスサポートチーム(CST)、褥瘡などに薬剤師がメンバーとして参加しています。
⑥薬薬連携の取り組み
抗がん剤治療に関する取り組み
- 抗がん剤による治療は、吐き気や気分不快などの副作用をできるだけ少なくし、患者様の心に寄り添った様々なサポートが必要となります。また、安全かつ有効的な治療を継続していただくためには、薬剤の投与量、投与時間、休薬期間をしっかりと確認することが重要です。
そのため、当院では入院外来ともに薬剤師がお薬説明を行うと同時に、患者様の同意を得た上で、お薬手帳に注射抗がん剤の処方内容や検査値などの情報を記載したものを添付しています。
- 保険調剤薬局の薬剤師による服薬指導の際には、治療内容の情報として活用していただいています。
また、患者様からの疑問や要望などの情報についてはフィードバックレポートにて当院へ連絡が届き、院内多職種で共有しながら、より緊密な連携のもとに抗がん剤治療が安全に継続できるようサポートしています。
⑦輸血管理業務
- 血液製剤(輸血用血液製剤、血漿分画製剤)は、全て薬剤部が一元管理しています。
- アルブミンやグロブリンなどの血漿分画製剤だけでなく、輸血用血液についても対応しています。
- 血液製剤は、20年間の記録保管が義務付けられており、院内で使用している全ての血液製剤の管理を行っています。
⑧治験管理業務
- 治験の実施については、治験審査員会(IRB)にて実施の可否が審議されます。
- 治験審査委員会(IRB)は、医師、薬剤師、看護師、事務職、外部委員から構成され、月に1回開催しています。
- 当院では、治験支援事業者(SMO)からの派遣コーディネーターが、それぞれの治験に合わせてサポートしています。
- 治験に参加される被検者だけでなく、治験に対応する医師や看護師へのサポートも行っていることから、関わる職員への負担も最小限となっています。
⑨教育体制
- 新入職者に対して、常に指導状況を確認しながら、新しい業務の開始時期を相談しています。
- 早期に病棟業務にも加わり、臨床現場に関わることができます。
- 入職してから1年後には、夜勤業務や日曜祝日の業務にも入れるようになります。
- 原則として、個々の経験や能力に応じたスケジュールをたてていますので、安心して学ぶことができます。
- 学会や、各研修会(神奈川県病院薬剤師会開催の研修会、三喜会法人開催の研修会、セコム提携病院による研修会など)に参加することができます。
また、定期的に院内で、薬剤師向けの医薬品説明会を開催しており、随時医薬品情報を知ることができます。
⑩薬学生実務実習の受け入れ
病棟業務・服薬指導を中心とした薬学的観点からの取り組みだけでなく、チームラウンド、カンファレンス、他部署見学などによる、多職種連携についても積極的に取り入れた実習を行っています。
【実習受け入れ実績】
⑪薬剤部からのお知らせ
院外処方箋について
- 院外処方箋には有効期限があります。
- 有効期限は、処方箋発行日を含めて4日以内になりますので、ご注意ください。
お薬手帳について
- お薬手帳を携帯し、活用しましょう。
- お薬には飲み合わせや、検査・処置の際に注意が必要なものがあります。
- お薬手帳をお持ちの方は、ご提示ください。
お薬について
治験について